3月開催「病児の遊びとおもちゃケア」セミナー

子どもは遊びを通して成長していくと言われるように、健康な子どもだけでなく病気の子どもにとっても、健全な成長・発達のための「遊び」はとても大切です。

新型コロナウイルス感染症の影響で、制限のある生活を強いられている中でも、病児の遊び支援は歩みを止めてはいけないと考えています。

本セミナーは2020年度よりオンラインでの開催を続けてきました。今回もオンライン開催で、病児の遊びについての講演を中心に、後半では実際に遊びの体験会を行ないます。

子どもたちが遊ぶことで少しでもその苦痛や緊張を忘れ、生活が楽しく豊かなものになるように一緒に考えてみませんか。

日時:2023年3月5日(日)10~12時
参加費:500円

定員:300名(先着)定員になり次第締切
開催方法:オンライン(ZOOM)にて開催
申込受付:2022年3月3日(金)まで

参加申込済みの皆様へ、3日前までにZOOMミーティングルームのURLをメールでご案内いたします。

イベント開催後、参加申込者限定で当日の録画を公開いたします。当日に参加できなかった方は、そちらをご活用下さい。(期間限定公開)

【プログラム】
第1部
基調講演
子どもの発達の理解に役立つ考え方

講師:二瓶 健次 にへい けんじ

(医療法人徳洲会 東京西徳洲会病院 小児医療センター 小児科顧問
  NPO法人芸術と遊び創造協会 理事、病児の遊び委員会)

東北大学医学部卒業。東京大学小児科、自治医科大学小児科を経て、 1979年から2001年まで国立小児病院神経科医長、 2001年から2004年まで国立成育医療センター小児神経科医長 、2009年から現職。小児神経学、発達神経学が専門。

講演概要:
最近の脳研究の新しい考え方は子どもの脳の発達を考える上にも重要です。次の4つのポイントから、子どもの発達の理解に役立つ考え方をお話します。
1.心の理論:日常生活で私たちは相手の心を読んだり相手の立場になって考えたりしながら人と関わりあっています。その心は人では3歳ころから芽生えるといわれています。
2.ミラーニューロン:他者の行動を見ていると、その他者が活動している神経細胞と同様の神経細胞が活動します。
3.ワーキングメモリー(作業記憶):行動遂行に当たって、必要な情報の置換、変更、更新がなされます。そのために、一時的に情報(記憶)を貯蔵する必要があります。
4.脳の可塑性:神経には可塑的な機能が備わっており、神経系が障害されてもその可塑性の発現によりその障害は補償され、適応します。

第2部
講演
『病気の子どもの遊びに寄り添って』
おもちゃライブラリーが教えてくれたこと

講師:荻須 洋子 おぎす ようこ

(認定NPO法人難病の子ども支援全国ネットワーク)

病気の子どもと遊ぶボランティアを2000年から開始。これまでの活動先は都立清瀬小児病院、国立成育医療研究センターおもちゃライブラリー、順天堂大学小児科、杏林大学付属病院、日本赤十字社医療センター附属乳児院、その他在宅療養のお子さんへの遊びの訪問など。2002年よりプレイリーダー養成講座講師、認定NPO法人難病のこども支援全国ネットワーク理事、東京都委託小児慢性特定疾病児童等自立支援事業自立支援員、おもちゃコンサルタント。

講演概要:
私と二瓶健次先生との出会い、そして唯一無二の場であった「おもちゃライブラリー」での活動についてお話します。病気のこどもが遊ぶということ、活動の中から生まれた遊びやおもちゃについてご紹介します。

第3部
オンライン遊び体験
「詩の世界で遊ぼう」
~こうさく遊びと手話と詩と~』

朗読と遊びを手話サポート付きでお届けします。
身近な素材でこうさく遊びをしながら、手話も覚えられます。見ているだけでも大丈夫。皆さんで一緒に楽しい遊びの空間を体験しましょう。

共催:

特定非営利活動法人 芸術と遊び創造協会

認定NPO法人 難病のこども支援全国ネットワーク

難病児支援活動紹介記事【たまひよONLINE】

「たまひよONLINE」にて、東京おもちゃ美術館の遊び支援活動が紹介されました。

東京おもちゃ美術館では、おもちゃと遊びを通じた難病児支援を行っています。

・おもちゃと遊びの専門家・おもちゃコンサルタントが難病児とその家族が週2回、30分ほどオンラインで一緒に遊ぶ会「オンラインおもちゃの広場」

・東京おもちゃ美術館を貸し切りにして、難病児や家族が安心しておもちゃ遊びができる「スマイルデー」

・東京おもちゃ美術館の運営団体・NPO法人芸術と遊び創造協会が日本財団と共同開発、難病児も遊びやすい約50種類のおもちゃセット「あそびのむし」を配布。
(2020年度全国90カ所の施設や病院へ配布。2023年度は約150カ所へ配布予定。)

「うちの子が遊べると思わなかった・・・」難病児と家族を“遊び”で支援。きっかけはコロナ禍に届いたSOS

「ふだん反応が薄い子も楽しそうに」。難病児と家族の遊びの場は孤立化予防にも。【オンラインおもちゃの広場・リポート】